漢検準1級や1級では、巽や辛丑のような十干・十二支や八卦の漢字が出題されることがあります。
出題されても1問あるかないかですが、その1問が合否を分ける1問にならないよう、受検予定の方はシッカリ備えましょう!
漢検準1級・1級で出題される「十干・十二支」対策
十干十二支とは、十干と十二支を組み合わせた60を周期とする数詞のことで、現在では主に暦(年)を数えるときに使われます。
年賀状を書くときに意識する干支や、60歳のことを還暦というのも、この十干十二支に由来しています。
十干
十干は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類あります。
一般的には甲乙丙…くらいまで覚えていれば十分ですが、漢検ではすべて出題される可能性があります。
漢字 | 音読み | 訓読み | 意味 | 出題級 |
---|---|---|---|---|
甲 | コウ | きのえ | 木の兄 | 3級 |
乙 | オツ | きのと | 木の弟 | 3級 |
丙 | ヘイ | ひのえ | 火の兄 | 準2級 |
丁 | テイ | ひのと | 火の弟 | 8級 |
戊 | ボ | つちのえ | 土の兄 | 準1級 |
己 | キ | つちのと | 土の弟 | 5級 |
庚 | コウ | かのえ | 金の兄 | 準1級 |
辛 | シン | かのと | 金の弟 | 3級 |
壬 | ジン | みずのえ | 水の兄 | 準1級 |
癸 | キ | みずのと | 水の弟 | 1級 |
準1級の配当漢字は赤太字、1級の配当漢字は赤字で記載しています。
もちろん準1級は2級までの漢字も出題されるので、赤字以外も覚えておきましょう。
十二支
十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類あります。
それぞれが表している「動物」は国によって異なりますが、今回は日本の動物を記載しています。
漢字 | 音読み | 訓読み | 動物 | 出題級 |
---|---|---|---|---|
子 | シ | ね | 鼠 | 10級 |
丑 | チュウ | うし | 牛(うし) | 準1級 |
寅 | イン | とら | 虎(とら) | 準1級 |
卯 | ボウ | う | 兎(うさぎ) | 準1級 |
辰 | シン | たつ | 竜(たつ) | 準1級 |
巳 | シ | み | 蛇(へび) | 準1級 |
午 | ゴ | うま | 馬(うま) | 9級 |
未 | ビ | ひつじ | 羊(ひつじ) | 7級 |
申 | シン | さる | 猿(さる) | 8級 |
酉 | ユウ | とり | 鶏(とり) | 準1級 |
戌 | ジュツ | いぬ | 犬(いぬ) | 1級 |
亥 | ガイ | い | 猪(いのしし) | 準1級 |
音読みで答える? それとも訓読み? 受検予定の人は要注意!
漢検準1級・1級の大問1【読み取り】ですが、(1)~(20)は音読み・(21)~(30)は訓読みで答えるという指定があります。
そのため「辛丑」が(1)~(20)で出題されたときは音読みで「しんちゅう」、(21)~(30)で出題されたときは訓読みで「かのとうし」と答えなくてはいけません。
十干十二支以外にも、肋骨(ろっこつ・あばらぼね)のように問題番号で答えが変わるトリッキーな問題はいくつかあるので、気をつける習慣をつけましょう!
漢検準1級・1級で出題される「八卦」対策
八卦とは、古代中国で生まれた「易経」という占いの基本となる図像(図形)のことです。
この図形は陰(- -)と陽(-)を示す算木を3つ組み合わせたもので、それぞれ意味(自然や体の部位、動物、季節など)が割り当てられてる…のですが、今回は漢検の対策記事なので割愛させていただきます。
卦名 | 図像 | 音読み | 訓読み | 出題級 |
---|---|---|---|---|
乾 | ☰ | ケン | いぬい | 4級 |
兌 | ☱ | ダ | - | 1級 |
離 | ☲ | リ | - | 4級 |
震 | ☳ | シン | - | 4級 |
巽 | ☴ | ソン | たつみ | 準1級 |
坎 | ☵ | カン | - | 1級 |
艮 | ☶ | ゴン | うしとら | 準1級 |
坤 | ☷ | コン | ひつじさる | 準1級 |
漢字単体で出題されるときは、ほぼ方角を意図した文脈で出題されています。
今回は、漢検準1級・1級で出題される八卦・十干・十二支の漢字をまとめさせていただきました。
このテの問題は、抜け・漏れの無いようにセットで覚えて万全に対策してほしいところです。
この記事が皆様の受検対策に少しでも役に立てれば幸いです。
それではまた。